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「トイレからコポコポ音がする」「便器の水位がいつもより低い気がする」
そんな症状があると、「もしかして故障?修理費はいくらかかるんだろう…」と不安になりますよね。
実はこの現象は、トイレ本体の故障ではなく、その奥にある排水管内での“空気の流れ”が関係しているサインかもしれません。放置すると、排水管が詰まったり悪臭が発生したり、最悪の場合は汚水が逆流する恐れもあります。
この記事では、トイレの異音や水位変化の主な原因である「誘引現象」「通気不良」「つまり」の3つの観点から、その仕組みと原因の見分け方を専門家が徹底解説します。自分でできる安全な対処法から、プロに相談すべきタイミングまで、あなたの不安を解消する情報を網羅しています。
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トイレつまり解決!原因別の今すぐできる対処法と予防方法・業者への依頼まで徹底ガイド
で、全ての原因と対処法をまとめています。
まずは落ち着いて確認!トイレの「コポコポ」音と併発する症状セルフチェックリスト
トイレのコポコポ音に気づいたら、慌てずに他の症状もチェックしてみましょう。いくつかの症状を組み合わせることで、原因を特定しやすくなります。まずはご自宅のトイレがどの状態に近いか、確認してみてください。
便器内の水位は正常ですか?(低い・高い・変動する)
便器の中に溜まっている水(封水)は、下水管からの臭いや害虫の侵入を防ぐ大切な役割を担っています。この水位に異常がある場合、排水システムに何らかの問題が起きている可能性が高いです。普段の水位を思い出し、高すぎたり低すぎたりしないか、水を流した後に水位が大きく変動しないかを確認しましょう。
トイレの水位が低い時の原因について詳しくはこちら
水の流れはスムーズですか?(流れが悪い・少しずつ流れる)
レバーを引いた後、水が渦を巻かずにゆっくりと引いていく、または一度水位が上がってから時間をかけて流れていく場合、排水管が詰まりかけているサインです。完全に詰まっていなくても、排水路が狭くなっていることで空気の流れが乱れ、コポコポという音が発生することがあります。
不快な臭いはありませんか?(下水のような臭い)
トイレのドアを開けた瞬間、ツンとした下水のような臭いがする場合、封水が減っている(封水切れ)可能性が考えられます。封水がなくなると、下水管と室内が直接つながってしまい、悪臭が上がってきます。これは衛生上も好ましくない状態です。
| 症状 | 考えられる主な原因 |
|---|---|
| 水位が低い・変動する + コポコポ音 | 誘引現象 や 通気不良 の可能性が高い |
| 流れが悪い + 水位が高い + コポコポ音 | 排水管の つまり や つまりかけ の可能性が高い |
| 下水の臭いがする + 水位が低い | 誘引現象 や 通気不良 による封水切れの可能性 |
専門用語を分かりやすく解説!トイレのコポコポ音、3つの主な原因
セルフチェックで状況が把握できたら、次はコポコポ音を引き起こす具体的な原因について理解を深めましょう。「誘引現象」や「通気不良」といった聞き慣れない言葉も、仕組みが分かれば怖くありません。ここでは、3つの主な原因を誰にでも分かるようにやさしく解説します。
原因①【最も一般的】排水管の「つまり」または「つまりかけ」
最も多く見られる原因が、排水管の「つまり」です。一度に大量のトイレットペーパーを流したり、水に溶けないティッシュやお掃除シート、固形物を誤って流してしまったりすると、排水管の途中で引っかかってしまいます。
完全に塞がっていなくても、排水路が狭くなる「つまりかけ」の状態になると、水が流れる際に、行き場を失った空気が便器側に押し戻され「コポコポ!」と音を立てて出てくるのです。これは、血管の中を血液がスムーズに流れなくなったときに雑音が生じる状態に似ています。
トイレつまりの総合的なガイドはこちら
ポコポコ音がする原因について詳しくはこちら
原因②【専門家が解説】排水システムで起こる“通気不良”とは?──空気の流れが悪くなる理由
建物全体の排水システムは、水がスムーズに流れるために、空気を取り込んだり排出したりする「呼吸」が必要です。この空気の通り道を「通気管」と呼び、通常は屋根の上まで伸びています。
【図解イメージ:家の断面図。各階の水回りから排水管が合流し、屋根の上まで伸びる通気管が描かれている様子】
しかし、この通気管の出口に落ち葉やゴミが詰まったり、施工上の問題があったりすると、排水管の空気の流れが悪くなり、うまく空気が通らなくなります。これを「通気不良」と呼びます。空気がうまく抜けず、排水時に管内の圧力が不安定になるため、空気が便器の封水を押し上げて「コポコポ」という音が発生するのです。特に、大雨や強風の日に症状が出やすい場合は、この通気不良が疑われます。
原因③【マンション・大雨で多発】封水を吸い込む「誘引現象」とは
誘引現象とは、排水管内の気圧が急激に下がることで、まるでストローで吸い込むように便器の封水が排水管側に引きずり込まれてしまう現象です。これにより水位が下がり、空気が逆流してコポコポ音が発生します。
【図解イメージ:縦に伸びる排水管。上階から大量の水が流れ落ちることで管内が負圧(真空状態)になり、下階のトイレの封水が吸い出されているイラスト】
特にマンションなどの集合住宅では、上階の住人がお風呂の水を一気に抜くなど大量の排水をした際に、縦に通っている共用の排水管内が一時的に真空に近い状態になり、下の階のトイレで誘引現象が起こりやすくなります。この現象は「誘導サイホン作用」とも呼ばれています。ご自身のトイレを使っていなくても音や水位変化が起こる場合は、この現象を疑ってみましょう。
【図解】自分でできる!トイレのコポコポ音 解消&応急処置マニュアル
原因の見当がついたら、次は対処法です。軽度の「つまり」が原因であれば、ご自身で解決できる場合があります。ただし、間違った方法を試すと状況を悪化させることもあるため、手順と注意点をしっかり守りましょう。ここでは、安全に試せる方法をレベル別にご紹介します。
レベル1:まず試したい基本の対処法(お湯・重曹・クエン酸)
トイレットペーパーなどの水溶性のものが原因でつまりかけている場合に有効な方法です。
- 準備: 40〜50℃のぬるま湯をバケツに用意します。※注意:熱湯は便器が割れる原因になるため絶対に使用しないでください。
- 投入: 便器の水位が高い場合は少し汲み出してから、腰の高さから排水口めがけてぬるま湯をゆっくりと注ぎ入れます。
- 放置: 1時間ほど放置し、つまりがふやけるのを待ちます。
- 確認: バケツで水を少し流し込み、水位が上がらなければ解消のサインです。最後にレバーで水を流して確認します。
重曹とクエン酸を併用すると、発泡作用で汚れを剥がしやすくする効果も期待できます。
お湯や洗剤を使った対処法はこちら
レベル2:道具を使った本格的なつまり解消(ラバーカップ)
ラバーカップ(通称スッポン)は、排水管に圧力をかけてつまりを解消する道具です。
- 準備: ラバーカップのゴム部分がしっかり浸るまで便器に水を足します。水が少ないと圧力がかかりません。周りに水が飛び散らないよう、便器をビニール袋などで覆うと安心です。
- 作業: ラバーカップを排水口にしっかり密着させ、ゆっくりと押し込みます。次に、勢いよくグッと引き抜きます。この「引き抜く」動きでつまりを吸い上げるイメージです。
- 繰り返し: ゴポゴポという音がして水が流れ始めるまで、2〜3回繰り返します。
ラバーカップの正しい使い方はこちら
【要注意】こんな場合は自分で対処しないで!
自分で対処するのは軽度のつまりが原因の場合のみです。以下のケースでは、かえって状況を悪化させる危険があるため、無理せず専門業者に相談しましょう。
- 固形物を流した: おもちゃやスマートフォン、オムツなどを流した場合は、ラバーカップで押し込むと奥で完全に詰まってしまいます。
- 薬剤で効果がない: 市販のパイプクリーナーを使っても改善しない場合、薬剤では溶かせないものが詰まっている可能性があります。
- 原因がわからない: 通気不良や誘引現象が疑われる場合、個人での対処は困難です。
【状況別】コポコポ音の原因をさらに詳しく切り分ける
コポコポ音が発生するタイミングや場所を確認することで、原因をより具体的に特定できます。ご自身の状況と照らし合わせてみましょう。
ケース1:大雨や強風の日にだけ音がする
特定の天候の時だけ症状が出る場合、屋外の環境が影響している可能性が高いです。大雨によって地域の排水能力が一時的に低下し、排水管内の空気の流れが乱れているか、強風が屋上の通気管から吹き込み、管内の気圧を変動させていることが考えられます。これは通気不良や誘引現象の一種であり、建物の構造的な問題が絡むため、専門家による診断が必要です。
ケース2:マンション・アパートで、他の部屋でも水を使うと音がする
自分はトイレを使っていないのに、どこからか水の流れる音がした後にコポコポと音がする場合、他の部屋の排水が原因で誘引現象(誘導サイホン作用)が起きている可能性が非常に高いです。これは共用部の排水管の問題であるため、まずは大家さんやマンションの管理会社に連絡して状況を説明しましょう。
ケース3:トイレだけでなく、キッチンや浴室からも音がする
複数の水回り(トイレ、キッチン、お風呂、洗面所など)で同時に流れが悪い、または異音がする場合、それぞれの排水管が合流した先の、より太い排水管や屋外の排水桝(ます)が詰まっている可能性があります。この場合、原因の特定と解消には専門的な機材が必要となるため、速やかに水道修理業者に相談することをおすすめします。
放置は危険!トイレのコポコポ音を無視する4つのリスク
「たまに音がするだけだから大丈夫だろう」とコポコポ音を放置してしまうのは大変危険です。これは排水システムが発しているSOSサインであり、無視すると次のような深刻なトラブルに発展する可能性があります。
リスク1:完全なつまりと汚水の逆流
つまりかけの状態が進行すると、いずれ完全に排水管が閉塞します。その状態で水を流すと行き場を失った汚水が便器から溢れ出し、床が水浸しになる大惨事を引き起こす可能性があります。
リスク2:下水からの悪臭の充満
誘引現象や通気不良によって封水がなくなると、下水管と室内を隔てるものがなくなり、強烈な下水臭が部屋に充満します。これは不快なだけでなく、衛生上も極めて好ましくない状態です。
リスク3:害虫(ゴキブリなど)の侵入経路化
封水は、下水管に生息するゴキブリやハエなどの害虫が室内に侵入するのを防ぐ物理的なバリアでもあります。このバリアがなくなれば、害虫にとって格好の侵入経路となってしまいます。
リスク4:排水管の破損と階下への水漏れ
つまりによって排水管内の圧力が異常に高まると、配管の接続部分や経年劣化した箇所が破損し、水漏れを起こす危険があります。特にマンションの場合、階下の住戸へ被害が及び、高額な損害賠償問題に発展するケースも少なくありません。
自分で対処できるのはここまで。修理を専門の業者に依頼したほうがよい5つの目安
自分で対処すべきか、プロに頼むべきか。その判断は難しいものですが、以下のサインが見られたら、迷わず専門業者に相談することをおすすめします。無理なDIYは、時間と費用を余計にかける結果になりかねません。
サイン1:自分でできる対処法を試しても改善しない
ぬるま湯やラバーカップを試しても、コポコポ音が止まない、または水の流れが全く改善しない場合、つまりが深刻であるか、原因が「つまり」ではない(通気不良や誘引現象など)可能性が高いです。
サイン2:固形物(おもちゃ、スマホ等)を流した心当たりがある
水に溶けない固形物は、排水管の奥で引っかかると非常に厄介です。便器を取り外すなどの大掛かりな作業が必要になるため、最初からプロに任せるのが最も確実で安全です。
サイン3:原因がどこにあるか全く見当がつかない
「いつ音が鳴るかわからない」「複数の水回りで異常がある」など、原因の特定が難しい場合は、専門家の知識と経験が必要です。専用の内視鏡カメラなどで調査し、根本原因を突き止めてくれます。
サイン4:便器のひび割れや床への水漏れが発生している
コポコポ音と同時に、便器本体や床との接地面から水が漏れている場合、事態は深刻です。放置すれば被害が拡大する一方なので、一刻も早く専門業者に連絡してください。
サイン5:音がどんどん大きくなる、頻度が増している
最初は気にならない程度の音だったのに、徐々に音が大きくなったり、鳴る回数が増えたりしている場合、症状が悪化している証拠です。大きなトラブルに発展する前に、早めに点検を依頼しましょう。
年間修理実績多数!トイレのコポコポ音は「水道メンテナンスセンター」にご相談ください
トイレのコポコポ音や水位の異常でお困りの際は、水道修理のプロフェッショナル「水道メンテナンスセンター」にお任せください。原因がわからない場合でも、専門知識豊富なスタッフが迅速に駆けつけ、的確な診断と修理を行います。お客様の不安に寄り添い、安心をお届けすることをお約束します。
「水道メンテナンスセンター」が選ばれる理由:明朗会計と地域密着の安心感
「水道メンテナンスセンター」は、関東・関西・東海エリアの各地で水道局指定業者として認可を受けている信頼の証です。私たちは、お客様に安心してご利用いただくために、透明性の高いサービスを徹底しています。
- 出張費・点検・お見積もり無料: 作業前に必ず状況を確認し、料金を明示したお見積もりを提出します。内容にご納得いただいてから作業を開始するため、後から高額な追加料金を請求することは一切ありません。
- 365日年中無休: トイレのトラブルは待ってくれません。土日祝日、深夜でも、お電話一本で最短30分で駆けつけます。
- 豊富な実績と高評価: 年間多数の修理実績を誇り、Googleレビューでも多くのお客様から高評価をいただいております。確かな技術力と丁寧な対応が私たちの強みです。
【料金表】トイレのトラブル修理にかかる費用の目安
「水道メンテナンスセンター」では、お客様の負担を少しでも軽くするため、WEB限定割引をご用意しております。基本料金3,000円が無料になり、作業料金と部品代のみで対応可能です。
| トラブル内容 | WEB限定割引適用 作業料金(税込) |
|---|---|
| トイレのつまり(軽度) | 2,200円~ |
| 薬剤・高圧ポンプ使用 | 4,400円~ |
| 便器の脱着作業 | 11,000円~ |
| 排水管の高圧洗浄 | 8,800円~ |
※上記の料金はあくまで目安です。実際の作業内容や状況によって変わる場合がありますので、詳細はお見積もりをご依頼ください。
お問い合わせから修理完了までの簡単4ステップ
- お電話・WEBでご相談: まずはお気軽にお電話または公式サイトのお問い合わせフォームからご連絡ください。専門スタッフが症状をヒアリングします。
- 無料お見積もり: スタッフが現場へお伺いし、状況を詳しく調査。原因を特定し、作業内容と料金を丁寧にご説明します。
- 修理作業: お見積もりにご納得いただけましたら、速やかに作業を開始します。
- お支払い: 作業完了後、お客様に状態をご確認いただき、お支払いとなります。現金、クレジットカード、後払いなど各種お支払い方法に対応しています。
まとめ:トイレの異音は放置せず、原因に合った正しい対処を
トイレから聞こえる「コポコポ」という音は、排水システムが発している重要なSOSサインです。その原因は、ご自身で対処可能な軽度の「つまり」から、専門家でなければ解決できない「通気不良」や「誘引現象」まで様々です。
まずはこの記事でご紹介したセルフチェックや応急処置を試してみましょう。ただし、少しでも改善しない場合や原因がわからない場合、作業に不安があるときには、無理をせず早めに専門家に相談してください。
問題を放置すると、汚水の逆流や階下への水漏れなど、より深刻な事態を招きかねません。異変に気づいたら、できるだけ早く信頼できるプロに相談することが、被害を最小限に抑え、安心な日常を取り戻すための最も確実な方法です。
監修:水道メンテナンスセンター編集部
